WiMAXの発達に新たな敵の影

WiMAXとは通信技術の規格の一つの名称で、もともとは有線の開設が難しいエリア、特に山村部や建設途中の現場などでインターネット接続を目指した形で開発された技術である。しかし、その高度化した技術は当初の目的を果たしながらも高速移動端末でも使える規格として発達してきた。

数年前からモバイルサービスの一つとしてWiMAXが市場に登場し、当時無線WiFiポケットルーターの通常速度が7.2や21.1mbpsが主流だったところに42.2mbpsという速度で顧客を獲得した。特に移動を伴いながら大量のデータ送受信をする会社員などに人気となり市場を拡大していった。

WiMAXはその速度、大容量データ送受信時に強いという反面、携帯電話の電波を使ったWCDMAやHSPAとは違い、室内の電波受信感度に難点があるとされてきた。また、新しい技術であるために基地局なども少なくカバーエリアが携帯電話網よりも狭い、という弱点を抱えていた。最近では市場の広がりから電波の強さやエリアの拡大が進み、2~3年前よりも格段につながりやすくなった。

そんなWiMAXに新たな刺客が登場した。それは携帯電波網の最先端技術として登場したLTEという規格だ。こちらはCDMA、HSPAと言った携帯電話に用いられる電波の最新技術とされ、わかりやすく言えば正統派の血筋の超優等生が生まれてしまったということなのである。違う畑からポッと出てきてその優秀さを認められ始めたWiMAXにとっては分の悪いライバルの登場なのである。

今後はユーザーがどこまで優秀さを求めるかというところに注目が集まるだろう。LTEは70mbpsを越える通信速度を出せるという魅力があるが、それが一般ユーザーにとってどこまで魅力的に映るか、というところである。正直なところWiMAXの42.2でもかなりサクサク動くわけで、You tubeをストレスフリーで見たいというような要望は21.1mbpsの段階である程度クリアされてしまっているのである。この視点は一ユーザーとしてだけではなく市場全体を見回すときに、過剰な技術ではないのか?と冷静になるポイントでもあると言えるだろう。